対人恐怖症の方に起こる発汗恐怖は、人から話しかけられることで、緊張してたくさんの汗をかくというものです。額からポタポタと仕事で接客をしていると、流れるほどの汗をかくので、タオルやハンカチが手放せないなど、人と接する緊張や恐怖のあまりに大量に発汗してしまうのです。対人恐怖症に相当するものとして国際疾患分類ではソーシャル・フォビアと呼ばれる社会恐怖症が挙げられており、その定義からすると「他人から注目を浴びることがあるかもしれない社会状況で、自分が恥をかくような行動を恐れる」とされています。しかしそのように自分のことを情けなく思い、それを克服しようとすることについてはあまり触れられていません。
対人恐怖症とは自分を過剰に意識しすぎること、いわゆる自意識過剰の問題も含んでいるだけでなく、自己評価や自己愛の問題の問題にも深く関係していて、それらの問題と醜形恐怖症は絡み、容姿の美醜についても関連するといった極めて人間的な悩みでもあります。その上、日本人にこの対人恐怖症は多いとされてきた神経症のタイプであり、日本の神経症研究の主流の研究でもあり、日本人の文化的心性をこうした形で代表しているものとされています。
一般に対人恐怖は、自分だけが不安で友人、家族、上司にも理解してもらえないことが多く、精神神経科を受診しても4、5分程度の診療で、大きく気をもてなどと言われるだけのことが多く、あとは薬をもらうことくらいで終わってしまいます。多数の業者としての催眠術者がいますが、神経症者はそれらの人達に依頼しても催眠術にかからないのが普通です。対人的に多量に発汗し、全身が緊張し、顔が赤くなり、顔がこわばり、他人の視線が気になってしまい、少しも対人関係は円滑に行われません。
自分の意識を自分の意志の力で自由にしようとして、それが逆に苦しみを増すのみです。しかし、それほど苦しんでいることだと他人から見るとは感じられないのが通常で、対人恐怖の症状は色々なのです。日頃のおしゃべりが活発な家庭やどんな話題でも気軽に話し合える家庭では、円滑なコミュニケーションを取ることが出来るための社会的対話スキルを、日常生活の中から普段から学習していますので対人恐怖症になりにくいと言われています。