対人恐怖症である方からよくみられる電話恐怖とは、オフィスなどで他の人に聞かれていると思うと電話をとれないことをいいます。電話が鳴ると極度に緊張し、おかしい人、変な人と思われるのではないかと思って、電話をとっても言葉が出なくなって恐怖だと感じてしまいます。この電話恐怖は、若い会社勤めの女性に多いタイプです。また、電話の相手の気持ちを変に気にするタイプもあります。
そういった性格の人が、人前で他人に何かのミスを指摘されて劣等感を感じたり、言い間違えを人前でして笑われたり、会議のプレゼンテーションの場などで失敗して恥をかいた、というような状況にいることがとても苦痛と感じ、自分が恥辱を他者から受けたと思い込んでしまっている主観的な経験がきっかけとなって、対人恐怖症になることがよくあります。西欧人のかつて精神分裂症と呼ばれた統合失調症と東洋人の対人恐怖症は対応します。
これは宗教観の差異と地勢的な条件に由来すると考えられています。仏教と島国から演繹される日本人の国民性は他にもよく知られるように、和の精神が基本となっています。社会的評価に気を奪われるということは、一方では現実や真理の軽視を意味します。特に日本に多いのが対人恐怖症です。はっきりとものを言う文化であるアメリカ人はなかなかなりにくい恐怖症と言いましても、赤面恐怖症、視線恐怖症、醜貌恐怖症、自己臭恐怖症というように細かく分類されています。
さらに細かくすると、視線恐怖症には自己視線恐怖症や脇目恐怖症などが出てきます。不登校に陥ってしまう子供や、ひきこもり生活を送ってしまう人も、症状の重い軽いはありますがどちらも対人恐怖症気味といえます。最も悩んでいることを隠しておきたいという症状だということです。ですので、見た感じは悩んでいないように見える人でも、この症状で実は苦しんでいるということはよくあるのです。対人恐怖や電話恐怖は苦手とする対人場面を極力避けるようになります。そのために学校や職場に行けなくなってしまって、それがさらにひどくなりますと人前に出ることを恐れて、家に引きこもってしまいます。